バーナビー警部 【海外ドラマ：欧米系】

■『バーナビー警部』
イギリスのミッドサマー郡で発生する殺人事件を、経験とユーモアで解決するバーナビー警部の活躍を描いた傑作シリーズ。英国女流ミステリー作家キャロライン・グラハムの本格的な英国ミステリーの謎が堪能できる。

◆第1話　謎のアナベラ
珍種のランを見つけ喜ぶ老婦人エミリー。そんな彼女が死体となって発見され、捜査を開始したバーナビー。ランを見つけた森でエミリーが何かに遭遇し、電話相談ダイヤルに「気の毒なアナベラ……」と悩みを云い遺したことを知る。村の住人はみな怪しかったが、しかしアナベラと呼ばれる人物は誰一人いなかった……。

◆第2話　血ぬられた秀作
素人作家クラブ「ミッドサマー作家の会」は、ベストセラー小説「遥かなる彼方」の著者ジェニングスを招き語らいの夜を過ごす。ジェニングスはなぜか主宰者ハドリーとの間に険悪な気配を漂わせ、会合後もハドリー邸へと引き返す。翌日、ハドリーの死体が発見された。そして、バーナビーが捜査を始めてほどなく、ジェニングスもまた死体となって見つかる……。

◆第3話　劇的なる死
地元アマチュア劇団による舞台「アマデウス」の準備で忙しいバーナビー。そんな時、サリエリ役を演じるエセリンの身内アグネスの死体が沼で発見される。不治の病に冒されていた彼女はエセリンあてに書類を遺しており、それを読んだ彼はひそかに何者かを脅迫し始める。バーナビーはアグネスが自殺でなく他所で殺されたことを見抜くが、その目前の舞台で、のどをかき切る演技をしたエセリンが本当に絶命してしまう……。

◆第4話　誠実すぎた殺人
工場設立プランの失敗を隠していたアラン・ホリングスワースは、村の出資者たちに激しく問い詰められる。事態を憂慮したバーナビーはアランの周辺を調査、その妻シモンが姿を消したことを知る。誰かがアランから金を回収するためシモンを誘拐したと思われたが、誰にも知られず犯人と取引したいアランは警察を出し抜く。ところが、アランを愛するあまり、彼を尾け犯人を目撃してしまった近所の娘ブレンダが殺害されてしまい……。

◆第5話　沈黙の少年
事故の報せにバーナビーが駆けつけたのは、かつて妻ジョイスが高い教示料を取られた謎の教団だった。その館の2階から転落死したビル・カーターは、直前に教祖イアン・クレイギーと言い争っていた。次いで嵐の夜、教祖の可愛がる少年ティム・ライリーの姿を探す教団メンバーの前に、屋上から砲弾が落ちて来る。そして儀式の最中、教団全員の目の前でイアン・クレイギーもが刺殺された。息も絶え絶えの彼が、指さした先には……。

◆第6話　秘めたる誓い
25年前の結婚式で「誓いの言葉」を遂行できなかったバーナビー夫妻は、結婚式のやり直しを計画。バジャーズ・ドリフト村の教会を訪れるが、またしてもそこで事件に遭遇。建設が計画されていたレジャー施設の不動産開発業者リチャード・ベイリーが村の大祝祭の会合で「運が尽きた」と脳髏瘍を患っていることを告白し、その翌朝、無惨な姿となって発見されたのだ。余命幾ばくもないリチャードが惨殺された理由とは果たして……。

◆第7話　首絞めの森
レイヴン森でブラジル人女性の全裸死体が発見された。死因はネクタイによる絞殺、身元は大手タバコ会社モナクのヒット商品「カーラ」のテレビCM女優だった。現場は9年前、3人の女性が同様にネクタイで絞殺され未だ解決を見ない「首絞めの森」と呼ばれる恐ろしい場所。そして一連の事件を担当していた元警察官ジョージ・ミーカムは、満月の夜に次の犠牲者が出ることをバーナビーに予告する。果たして第2、第3の事件は起こった……。

◆第8話　不実の王
大地主でクリケット好きなロバート・カベンディッシュは、60歳の誕生パーティで、後妻タラとフロリダへ移住する計画を家族に告げる。翌朝、散歩に出たタラは、ロバート所有の採石場で働いていた従業員や、カベンディッシュ家の家政婦が不慮の死を遂げた呪いの場所で何者かに撲殺されてしまう。バーナビーはその凶器が、金に窮し父親の移住に腹を立てていた息子スティーブンのクリケット・バットであることを知るが……。

◆第9話　報いの一撃
ガチョウ泥棒の捜査でヘクター・ブリッジズ判事の下を訪れたバーナビーは、不穏な空気に危倶を感じる。案の定、ヘクターがショットガンで射殺される事件が発生。村では誰もがヘクターを憎んでおり、妻のジェニーや娘のフローでさえ彼の死を喜ぶ始末。奇妙なことに、死体の発見者ミュリエル・サックスビーとヘクター、そしてミュリエルの現夫ウィルとジェニーとはそれぞれかつての夫婦同士だった……。

◆第10話　絶望の最果て
バーナビーの休暇中、マーシュウッドの森で浮浪者が殺された事件を担当したプリングル警視は素行の悪さで通るビリー・ガーディーを逮捕した。だが、同じ森で今度はビリーの父親ペン・ガーディーの死体が発見される。現場は浮浪者が住みかにしていた小屋の前で、捜索の結果、付近から顔の写っていない女性のヌード写真が見つかった。やがて殺人者の魔の手はプリングルにまで伸びて……。

◆第11話　美しすぎる動機
バーナビーの叔母アリスが入所している老人ホーム「ローンサイド」で、老婦人ミュリエル・ハラップが心臓発作により亡くなった。女性入所者の一人が「顧問医ウォーンフォードと職員のリチャーズとが共謀して殺した」と主張したが、周りは彼女をボケ老人扱いする。しかし問題の晩に部外者らしき男が目撃されていたり、ミュリエルが腕につけていたカルティエの高級時計がなくなっていたことから、彼女の話は真実味を帯びてくる……。

◆第12話　審判の日
不良青年ピーター・ドリンクウォーターはキャロライン・デヴィアとつきあっていたが、村の獣医ゴードン・ブライアリーの妻ローラとも情事を重ねていた。ある晩、ピーターは友人ジャックとともに、元俳優アラダイスの屋敷に盗みに入る。窃盗を調べるバーナビーはピーターの前歴を知り、ねぐらである農場に向かうと、彼は干し草すきでひと突きにされ死んでいた。さらに、開催された「村自慢コンテスト」の場でも新たな犠牲者が……。

◆第13話　裂かれた肖像画
アスパーン・タロウ美術館で、歴史上の人物ジョナサン・ロウリーの肖像画が切り裂かれているのが見つかる。現場を調べたバーナビーは、帰り際に墓地の近くにサバの燻製が落ちているのを発見し不審を感じるが、果たして、ロッキング・チェアーがひとりでに揺れたり、鐘が鳴り出したり、木箱が突然発火するなど不気味な出来事が続く。やがてジョナサン・ロウリーの子孫、マーカスが死体となって発見された……。

◆第14話　庭園の悲劇
バーナビー夫妻が訪れた村の植物園を所有する名士インクペン家は、老婦人ナオミと娘のエルスペス、さらにその娘のフィリスと異父姉妹ヒラリーとで暮していた。エルスペスは所有する記念庭園を壊しティー・ルームを作ろうとするが、村の親睦の場である庭園の取り壊しには多くの村民が反対、集会が開かれる。ところが集会後、庭園で撲殺されたフィリスが発見された。そして、エルスペスもまた何者かに毒を盛られ……。

◆第15話　人形劇の謎
イースタリー・グランジ・ホテルの主人ウェインライトの葬式が行なわれるが、相続人グレゴリーが外出したまま戻らない。村中で捜索した結果、彼の右手だけが見つかった。残りの相続人、シェフのトリスタンは知らずに毒キノコを食べ中毒を起こし、経理担当ジュリアの家にも同じキノコが置かれていた。彼女はそのキノコを口にするのを免れたものの、バーナビーの目の前で食器棚が倒れ、ジュリアの夫ケネスが下敷きとなってしまう。

◆第16話　UFOの殺人
ミステリー・サークルで前科者ストークスの全裸死体が発見された。死因は感電死、傷がふたつ腰にあり、後頭部の髪の毛が刈られていた。それらの特徴は現場に現われたUFO研究家ロイド・カービーがバーナビーに渡した著書にある、宇宙人に誘拐された人間の写真のものと酷似していた。ほどなくミステリー・サークルで、出所したばかりの強盗犯フィールドの全裸死体が発見されるが、その死因も傷もストークスと同じだった……。

◆第17話　大胆な死体
ニュートン・マグナ村の医師バージェスは美女フランチェスカにのぼせるあまり、村のよそ者オコネルを車ではねてしまうが、気を落ちつけて現場に戻るとその姿は消えていた。バーナビーはオコネルの小屋を捜索するが、そこで旧知の重罪犯メルヴィンと出会い蓄々しい思いにかられる。そんな彼の前に姿を現したのはオコネルでなく、旅立ったはずの村人ロビンの死体だった……。

◆第18話　時代遅れの殺意
グッドマンズ・ランド村の郵便配達員カトラーが配達中に斬殺された。プレイボーイのカトラーは村中の人妻と関係があり、彼を憎む男は少なくなかった。バーナビーは村に本部を設け捜査を開始するが、やがて村の女性デビー、家具商のサイモン、元出版社のオーウェンが次々と殺されていく。犯人はなぜか犯行の際にオールディーズの曲を流し、死体の傍に年代物の品を残していくのだった……。

◆第19話　腐熟の愛情
劣悪な貸家を放置していた若き女地主メリッサは、病死した賃借人ニールの家族ジョアンの恨みを買い、パーティーでワインを浴びせられる。同じ晩、獣医カニングの家から鎮静剤が大量に盗まれた。現場を調べたバーナビーがメリッサの屋敷に向かうと、彼女は薬を注射され殺されていた。ジョアンの挙動は不審だったが、ニールの復讐と無関係なはずのカニングらまでもが死体で発見され……。

◆第20話　殺人市況
株で多額の利益を上げた5人の女性が再投資を決めた翌日、主催者マージョリーが死体で発見された。現金化を望んだラビニアは屋根の修繕、タムジンは子どもを引き取る資金が欲しかったと明かす。再投資派は、マージョリーから「予想屋の娘」と皮肉られていたサンドラと、その無礼に怒ったジニー。そしてバーナビーが聞き込みに行く先々には、ハリーと云う元トレーダーの影がちらつき……。

◆第21話　セトウェル森の魔
森を伐採しようとする所有者ジェームズとの裁判に負けた、自治体メンバーのサイモン。彼は女弁護士バーナデットと情を通じていたが、彼の妻スーザンもまたジェームズと浮気をしていた。そんな折り、サイモンは森の池からスーザンの死体があがったとバーナビーから報され言葉を失う。しかし、池の中ではなく茂みに横たわる彼女の体を目撃していた幼い姉弟がいた……。

◆第22話　死を告げる
鐘つきの競技会に向け練習を重ねるミッドサマー・ウェロウ村チーム。メンバーは優勝に執念を燃やすリーダーのピーター、女たらしのグレッグ、結婚間際のリアムとエマ、エマを愛するマーカス、射撃名人のフランシスの6人。だがグレッグが死体で見つかり、エマは結婚式の最中に撃たれ、マーカスが川に突き落とされ死亡する。バーナビーが村人の確執を探るなか、競技会の日はやって来た……。

◆第23話　デヴィントン学院の闇
デヴィントン学院の聖マリー・デー・レースで、一番に帰着したダニエルが倒れて死亡した。死因は刺殺、コースからはナイフが見つかる。学院を探るバーナビーは、有力OBの父親と同じく伝統の「プティング・クラブ」に所属していたダニエルが、なぜかクラブを嫌い、秘密を村人に漏らしたため集会が開かれたことを知る。クラブには、バーナビーの目もおよばぬ秘密が隠されていた……。

◆第24話　黄昏の週末
老いてなお奔放なイザベル・ヒューイット夫人は、釣りクラブでメンバーと争い訴えられそうになる。一方、レストラン店主キースは、老いたゴッフ医師と浮気する妻を激しく責め立てた。翌日、釣り場でイザベルとゴッフの死体が見つかる。有力容疑者のキースはバーナビーの捜査中に冷蔵室で死体となって発見され、トロイは二人を殺した挙句の自殺と推理。事件は解決したかにみえたが……。

◆第25話　背徳の絆
マーティン・ロースという男の射殺死体が発見された。バーナビーは知己のあるマーシー・パーク病院の女性医師ジェーン・ムーアに協力を求めて捜査を進めるが、今度は病院のカウンセラーのパリッシュ、そして札付きのマーティンから逃げた妻サラと一緒に暮らしていた薬剤師リースミスが首を絞められて殺される。そして魔の手が次に選んだのは、何とバーナビーの首だった……。

◆第26話　強欲の色彩
水彩画の会に入ったジョイスは、絵を描く傍らの茂みで会のメンバー、ルース・フェアファックス老婦人の死体を発見する。検死の結果、ルースは老女に変装した若い女性と判明。そして捜査は国家情報班特捜チームの管轄となり、身内が発見者だからという理由でバーナビーは捜査から外されてしまう。奇妙な死者と不自然な捜査体制に不審を抱いたバーナビーは独自に捜査を進めるが……。

◆第27話　領主の資質
アッパー・ウォーデン村の領主ウェブスター家で、末弟フランクが製作した映画のアトラクションが行われ、その最中にフランクの甥の俳優ラリー・スミスが爆死した。バーナビーは、映画の原作者が昔からアッパーと反目してきたローワー・ウォーデン村の出身で、領主一族がその著作を俗っぽいホラー映画に仕立てたことを知る。事件の関係者はアッパー、ローワーの在が入り乱れていた……。

◆第28話（最終話）　真実の鳥
業家エドモントンに投資していたシェパードの水死体が上がった。実はエドモントンはアルツハイマーで、夫人と会計役により外部から隔離されていた。さらにバーナビーのもとに、ダーウィンと云う役所職員の不審死の報せが入る。野鳥の卵コレクターの彼は卵を盗もうと邸に侵入、エドモントンの死体を目撃して何者かの車にはねられたのだった。やがてエドモントンの死と破産が発表された……。

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